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~ 汰一君のママからの手紙 ~

            ※この手紙は本人の承諾を得て掲載しています。


 私達夫婦には、4才の1人息子 汰一(たいち)がいます。

たいちは、「知的障がいのある自閉症」です。

私にとって初めての妊娠、出産、育児・・・そして発覚した子どもの障がい。

正直、妊娠中、出産して1年間、私は「母」としての自覚に戸惑いを

感じていました。

たいちは、他の子よりも発達が遅く、ものすごく敏感で日中はずっと抱っこ、

夜も寝つきは良かったのですが、少しの物音(大人の寝返り、足音、せき

くしゃみ、ドアの開閉音など)で目を覚ましてしまい、朝も昼も夜も抱っこ!

私自身も神経質になり、泣かせないように・・・と食事もトイレも全て我慢する

日々が続き、心身ともに疲れ、我が子が「かわいい」と思うより

  「どうすればここから逃げられるのか?」

  「どうして私だけ?」と毎日泣いていました。

ある時、たいちを抱っこしながら泣いていると、たいちが不思議そうに

大きい目を更に大きくして じ~っと私の目を見て、ニコニコと笑ってくれました。

その時、私は何て自分がバカなんだろう・・・と思いました。

たいちは泣いていない!それどころか笑顔を向けてくれる。

私一人で泣いて、逃げる事ばかり考えて・・・たいちには私しかいないのに、

その私が逃げていたらダメだ! たいちを産んだのは間違いなく

「私」なんだから・・・

そして「母」としての自覚を持ち始めると同時に「たいちは他の子と何かが違う!」

と思っていました。

本当は、他のお子さんと比べるのはよくないのですが、「空気感」といいますか、

独特のオーラがあるような気がして・・・

結果、2才過ぎに「自閉症」が発覚しました。

普通ならここでショックを受けたり、泣いたり、認めたくないものだと思うんですが、

私達夫婦の感想は、「ストライク!!」 そして、「やっぱりね、よかった。」でした。

涙はなかったです。 それよりも安堵感でいっぱいでした。

今までの困りごとは、「自閉症」だからだったんだ・・・と納得。

それから、夫婦で話し合って、たいちには何が必要か!?を考え実践する日々が

始まり・・・   現在に至ります。

あんなに泣いて泣いての日々だった私が、どうしてこんなに変われたのか?

それは、夫・・・・旦那様のおかげです。

うちの旦那様は、私と全く違う考え方をする方で、いつもいつも 私を笑わせたり、

ビックリさせてくれます。

私が毎日 泣いて、家事が全く出来なかった時、お皿洗い、掃除、洗濯・・・と

慣れない手つきでやってくれて、そんな旦那様に「ごめんね」と、いつも言ってました。

その度に「何で謝るの?」と言われ、戸惑っていました。

私からしたら、仕事から疲れて帰って来て、ゆっくりしたいのに、家事まで

やってもらって・・・

と、思っていたんだけど、旦那様にしたら「出来ないんだから、しょうがないやん」だったらしい。

「申し訳ない」と言う気持ちがかえって負担になってしまっている・・・と思った時、

私は「ごめんね」を「ありがとう」に変えました。

本当に旦那様には、「感謝」しかありません。

たいちが「自閉症」とわかった時に正直、旦那様には「ゴメンネ。普通じゃなくて」

と言いました。

その時も、旦那様は、「障がいがあろうが、なかろうが、息子に変わりはないし、

かわいいからいいやん!」とあっさり言ってくれました。

「この人と結婚してよかった」と思った瞬間でした。

私自身、結婚前はいろいろあって、生きているのが辛いと思った事もあります。

それを救ってくれた旦那様は、尊敬する人であり、大切な人であり、

私の「精神安定剤」です。

そして、たいちは私に「生きていていいんだよ!」と生きる力をくれました。

たいちが生まれてから多くの人達と出会い、人の温かさ、やさしさに触れ、

多くの事を学びました。

たいちがいなくなったら出会えなかったら人達・・・それが私の宝ものです。

今、たいちはたくさんのお友達と先生に囲まれながら日々を送っています。

みんなが自然に当たり前の様に出来る事が、たいちにとっては、

ものすごく難しく、「何で?」と不思議がられます。



    空には雲がある

      花が咲いている

       風がふく 

         雨が降ってくる・・・・


私達が全然、気にしていないことでも、たいちにはものすぐ~く不思議で

おもしろくて・・・ついつい笑ってしまうみたいです。

みんなが右に行こうとしている時に、1人で左に行ってもいいやん!

後で気づいて追いかければいいんだから・・・・。

たいちのような一見すると普通に見える、目に見えない障がいを持っている子

また、目に見える障がいを持っている子、みんな1人の人間なんだよ。

ほんの少し、少しでいいので、こういう子達がいるんだよ!と知って

もらえるだけで大きな力になります。

普通に生きていけるように・・・



                                    
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